山本さんこんにちは。初めまして。パッケージを見て挨拶したくなりました。今まで個人の顔写真がお寿司のパックに登場するのは見たことがない。串本は同じ県内にあり、自宅から車を約1時間ほど南に走らせれば行けるし、写真を見ると気さくそうな雰囲気が漂っているので、失礼ながら無理を言えば直接お会いできそうな感覚に襲われる。さて、今回もブランド魚で地元のものを紹介するが、山本さんの紀州本まぐろと言われるものが、今回は行きつけのスーパーで良く購入する寿司パックの中に入っていたのだ。しかしラベルをよく見て驚いたのが、イケスで育てられたと書いてある。そう養殖物だ。そういえば、先回紹介したぶりひらは近畿大学水産研究所のものだったが、マグロの養殖はそこが発祥なのでおそらくこれもそこと関係あるものと思う。
外観してみる
盆を開けると登場!上の3つがこの紀州本まぐろということだろう。
すぐ下はサーモン、その下は真鯛。どれも旨そうだが、今回は主役にだけスポットを当てよう。
いつもの通常の中トロはこんな感じ ↓ ↓ ↓
持ち上げてみると結構分厚くカットされていて、ネタのサイズもボリューミー。
中トロの部分だが、普段いただくマグロと比べて脂のサシの部分が全くない。色合いはビントロと赤身の間くらいだ。
今まで見たことがない色艶で新鮮。
いただいてみる
ワサビを挟んで醤油を塗りいただく。
山本さんいただきます。大きなイケスで3年以上育ててくれてありがとう。(ラベルに書いてあった)
・・
!うん、イケるね。さすが本まぐろ。旨味と食感はまさにそれ。
天然の本まぐろの中トロの部分と比べると、ガツンとくる脂がほとんどない。マイルドな感じかな。中トロというより赤身に近いかなぁ。ビントロより上品な脂で飽きがこない。脂が身に溶け込んでる感じ。サシのある脂があるのが好きな人とははっきり分かれると思う。しかし、旨いし食べ応えがある。まぐろのお寿司好きな子供には100点満点と言ってくれるだろう。
さて、次は店でやったらマナー違反で出て行けと言われる最近の食し方。ネタのみいただく。やめてという叫びが聞こえてきそう。(後でシャリもきちんといただきます。)
ワサビと醤油を付けてでいただく。
山本さん、見てくれてるかなぁ。いただくよ。
・・
!旨いね。寿司も旨いが、こうすればより本まぐろの旨味を感じられる。天然の中トロに比べてヘルシー。そしてなんとも言えない少しネットリとした舌触りがトロを感じさせる。
まとめ
地元の紀南地方での水揚げは串本産のものが非常に多いが、自分も以前はよく仕事やプライベートで串本を通過したり滞在したりしたのでよくわかるが、やはり海の美しさや海水の透明度は和歌山県内ではトップクラスだと言えるので、養殖に関しても適した環境になってるんだと思う。今回食した紀州本まぐろは天然物とは別のジャンルかと思える。しかしそれはそれで良い。今回は中トロの部分だったが本まぐろには違いないが、やはりいつも食しているものとは違う。万人に好まれるクセのない味だと思う。これは部位によってまた異なってくるのでまた機会があれば他の部位も検証して結論を引き出したい。天然物と違い養殖では特定の場所に固定されるので水質は非常に重要だが、それもこの味に大いに影響しているに違いない。しかし本まぐろの養殖が可能な環境が地元にあるのは誇らしいと思う。これからも、地元のブランド魚をできる限りくまなく紹介できれば嬉しい。